【報告】年次総会・講演会
2025年度年次総会・講演会を開催しました
日時:2025年2月22日(土) 総会13:00〜14:00 講演会14:30〜16:00
会場:市民会館シアーズ夢ホール 大会議室
【総会】13:00〜14:00 理事会・総会出席者数:38人
総会に先立ち、熊本県ユニセフ協会に長年ご支援いただきました吉仲秀樹様、熊本市青年会議所様に熊本県ユニセフ協会谷口会長より感謝状を贈呈いたしました。
熊本市青年会議所様は長きにわたり「アフリカの子どもの日」in Kumamotoに協賛いただき、若い世代の育成へご支援いただきました。
残念ながら、当日は吉仲様はご欠席でしたが、永年のご支援に会長はじめ運営委員一同、感謝を申し上げます。
総会は、谷口会長を議長として各議案が審議され、2024年の活動報告ではスライドを活用して、一年の活動をわかりやすく報告しました。全ての議案を理事、会員の皆様にご承認いただき、滞りなく総会を終えることができました。




【講演会】14:30〜16:00 講演会参加者:286名(理事・賛助会員41名 一般245名)
演題:「元最高裁判事がみた日本の女性たち」
講師:櫻井龍子氏
今年度は、元最高裁判所判事の櫻井龍子氏をお迎えし、男女にかかわらずひとりひとりがのびのびと自分の能力を活かせる社会のために、何を考えて何を実現していくか、ご自身の経験を踏まえながら話いただきました。
◎女性としての生き方
大学卒業までは差別がなかったが、旧労働省に就職後驚くほどの差別に直面した。男性職員との待遇格差を思い知らされたが、人間としての実力をつけることが重要と自覚し「仕事から逃げない」との思いで何事にも真剣に向き合った。女性局長時代はジェンダー問題を担当しこの問題を深く広く勉強した。2008年から2017年まで最高裁判所判事を務めたが、就任時女性は15人中たった1人だったが経験をいかした考えを活かすことができた。
◎わが国のジェンダーの歴史
日本のジェンダー問題は明治以降の良妻賢母型女子教育の影響が長く続き、平等法整備、政策推進の時代になっても女性の地位向上には至っていない。2000年ころからは多様性と包摂の時代になり、様々なレベルの政治部門への女性の参画が見られるようになった。
◎わたしが最高判事として力を入れた判決
①マタハラ判決(平成26年)妊娠した女性労働者が法に基づき軽減業務への配転をしてもらったところ、降格され、育児休業終了後もそのままだったことを不利益取り扱い禁止規定(均等法9条)に違反すると判示。
②選択的夫婦別姓訴訟(平成26年)結婚の場合、夫婦が同一姓でなければならないと定めた民法750条は、96%の場合、女性が姓を変えざるを得ず、大きな不利益を被っている現状にかんがみると、憲法24条にいう両性の本質的平等が実現されているとは言えず、違憲であるとの個人意見。
講演の最後には、「日本的な雇用(終身雇用、年功序列)にかわる新しい働き方の普及が望まれる」と、日本の将来への希望を参加者に託されました。
また、講演終了後、会場から多くの質問、感想があり、ひとりひとりがのびのび活躍する世界の一歩が見えたように思いました。




